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AGA治療は生え際の回復にも良いの?
AGAの症状が現れはじめるのは、生え際のM字部分もしくは、頭頂部だと言われています。
顔回りにある生え際部分は、特に症状が目立ちやすいですね。
鏡を見てユウウツになってしまう人も多いでしょう。
治療でAGAから回復を図りたいと考えている人も多いでしょうが、生え際にはAGA治療が効かないとウワサしている人もいます。
そのウワサは本当なのでしょうか?
生え際のハゲにAGA治療は効く?
AGAにより生え際付近が脱毛している症状は、治療すれば回復できるのでしょうか。
結論から申し上げれば、生え際のハゲ症状にもちゃんとAGA治療の効果はあります。
特に内服薬などによる治療の場合は、身体全体に投薬の効果が現れますから、生え際にだって薬は作用することになります。
ただし生え際部分の治療は、頭頂部の治療に比べると、多少難しいのも事実です。
それはどうしてなのか、以下で詳しくご説明しましょう。
生え際のAGA治療が難しいのはなぜ?
どうして頭頂部のハゲに比べて、生え際のハゲは治しづらいのか。
それは、2つの理由があります。
もちろん個人差はあるものの、一般的には下記の2点により、生え際のAGA治療は難しいと言われています。
毛細血管が少ないから
そもそも生え際は、頭部全体を比較しても特にハゲやすい部位です。
なぜなら、毛細血管の本数が少ないから。
毛細血管の本数が少ないことは、つまり、その部分に血液が行き渡りづらいことにつながります。
血液によって運ばれる酸素や栄養分も届きにくくなりますので、生え際は髪の毛が生えづらい場所なんですね。
AGA治療の一環として、血管を拡張させて毛母細胞を活性化される薬などがあります。
しかし、もともと血管の本数自体が少ない箇所では、拡張できる血管自体が少ないのです。
5αリダクターゼの量が多いから
もうひとつの理由が、AGAになる原因物質の問題です。
AGAは、頭皮に常在している5αリダクターゼ酵素が、男性ホルモンのテストステロンと結合することで起こります。
5αリダクターゼとテストステロンが結びつくことで、AGAの原因物質ジヒドロテストステロン(DHT)が生まれます。
DHTが髪の発毛サイクルを乱してしまうことによって、AGAが起こるのです。
この5αリダクターゼの量が、生え際付近には特に多いと言われています。
そのためDHTも生成されやすくなり、脱毛しやすくなるのですね。
生え際のAGA治療法って何がある?
上記の理由により、生え際付近のハゲ治療は難しいのは確かに事実です。
ですが、AGA治療が全く効果がないわけではありません!
早期に適切な治療をスタートすれば、生え際の脱毛もゆるやかにすることができます。
抜け始めてしまった髪も回復が期待できるでしょう。
ここからは、生え際のハゲ症状を抑えるためにできるAGA治療法をいくつかご紹介しましょう。
AGA治療薬を服用する
AGAの代表的な治療法として、まずは内服薬の処方が挙げられます。
一般的な皮膚科でも処方されることがある、一番ポピュラーなAGA治療法ですね。
代表的なAGA治療薬は、5αリダクターゼの働きを阻害してDHTの生成を抑えます。
ですから、5αリダクターゼ量の多い生え際にも、効果が感じられやすいのが特徴です。
代表的なAGA治療薬を2種類、以下にご紹介しましょう。
プロペシア
プロペシアは、アメリカの製薬会社メルク社が開発したAGA治療薬です。
5αリダクターゼに働きかけてDHTの生成を抑える作用があるフィナステリドを主成分としています。
日本皮膚科学会による「男性型脱毛症診療ガイドライン」でも推奨Aランクに認定されている薬なんですよ。
国内の臨床試験も、プロペシアを1年間投与したAGA患者の58%に毛髪の回復が見られたとのデータがあります。
同じ臨床試験の3年後には、およそ8割のAGA患者が「回復した」ことを実感しているそうです。
プロペシアの効果が、きちんとデータに現れていますね。
ただし、プロペシアの服用には副作用が起きる可能性もあります。
肝機能障害の危険性もありますので、肝臓に持病がある人はプロペシアを服用できません。
また、性欲不全やEDなどの副作用が起きる可能性もあります。
プロペシアはきちんとした医療機関で、医師の指導の下で処方してもらいましょう。
ザガーロ
ザガーロは、イギリスのグラクソ・スミスクライン社が開発したAGA治療薬です。
プロペシアよりも効果が勝る、第二のAGA治療薬として注目を集めました。
ザガーロ(ZAGALLO)の「Z」は、「最後の」「究極の」との意味を持たせています。
「Z+AGA」が、名前の由来なんですね。
「究極の」と言うだけあり、ザガーロはプロペシアより、さらに毛髪の回復効果に優れています。
プロペシアの主成分フィナステリドは、5αリダクターゼ酵素の働きを阻害します。
ですが、実は5αリダクターゼには、1型と2型の二種類あります。
フィナステリドは、残念ながら1型の5αリダクターゼにしか効かないのです。
それに対してザガーロの主成分デュタステリドは、1型と2型両方の5αリダクターゼに効きます。
米国皮膚科学会が発表した臨床データでは、フィナステリドに比べておよそ1.6倍の発毛効果があったとのことです。
プロペシアと同様、ザガーロにも副作用が起きる可能性がありますので、使用する際は医師としっかり相談しましょう。
ミノキシジルを摂取・使用する
ミノキシジルは、世界で唯一発毛効果が認められている有効成分です。
「世界で唯一」とは、どういうことでしょうか?
上記でご説明したフィナステリドやデュタステリドにも、AGAの原因物質を抑えて発毛をうながす効果はあります。
ですが、それはあくまでも「脱毛の原因を取り除いた」結果、発毛につながっただけです。
直接フィナステリドやデュタステリドが「髪を生やした」わけではありません。
ミノキシジルは脱毛の原因を抑えるのと同時に、髪の毛乳頭細胞を活性化させ、発毛させてくれるのです。
「脱毛させない」「生やす」の2つが同時にできるのですから、一挙両得ですね!
どうすればミノキシジルが摂取できるか、以下で確認しましょう。
タブレット
内服薬としてミノキシジルを摂取する場合、タブレット型の錠剤を服用します。
通称「ミノタブ」と呼ばれているタブレットは、AGA専門クリニックなどで処方してもらえます。
もともとミノキシジルは高血圧治療用の降圧剤として開発された薬なので、服用に際しては十分な注意が必要です。
嘔吐やめまいなどの副作用が起こる可能性もあり、他の薬との併用が危険になるケースもあります。
必ず医師に相談の上、正しい使用方法を守って摂取するようにしましょう。
外用薬
内服薬に比べて、外用薬としてミノキシジルを使用する方が、比較的ハードルは低くなります。
外用薬、つまり塗るタイプのミノキシジル配合商品は、通称「塗りミノ」と呼ばれています。
日本ではリアップのテレビCMでもなじみ深いですね。
薬剤師がいるドラッグストアでも購入することができ、クリニックを受診するよりも手軽でしょう。
ですが、医薬品である以上、副作用の心配が全くないとは言いきれません。
リアップのメーカー大正製薬でも、塗布後に異常が出た場合には使用を中止するように但し書きをつけています。
購入時には薬剤師の説明をきちんと理解し、使用上の注意を守って塗布しましょう。
自毛植毛をする
自毛植毛とは、毛髪が多い箇所の自分の髪の毛を、薄くなっている部分に移植する施術です。
植えるのは自分自身の髪の毛ですから、拒絶反応が起こる確率も低くなります。
さらに、希望の場所に植毛することができますので、生え際にもピンポイントで施術できます。
「移動させても、すぐに抜けてしまわない?」と心配されるかもしれませんが、安心してください。
自毛植毛は毛髪だけを植えるのではなく、毛根の組織ごと移植する施術です。
移植された毛根は、新しい場所でもちゃんと正常な発毛サイクルで成長することができます。
自毛植毛の施術は、AGA専門クリニックなどで行なえます。
初期段階のM字ハゲであれば、施術は1回で完了します。
生え際が大きく後退してきている人でも、生え際のみであれば2回で完了となるケースが殆どです。
移植した毛根が頭皮に定着するまでは平均2週間ほどかかりますが、日常生活を送るにはほぼ問題がないので安心してください。
費用に関しては、多くのクリニックが基本費用+植毛本数で計算しています。
クリニックごとに費用は異なりますが、1回にかかる施術費用は60万円~100万円程度が目安となるでしょう。
分割払い対応のクリニックもあるので、興味がある人は相談してみましょう。
育毛メソセラピーを受ける
育毛メソセラピーとは、発毛効果のある有効成分を、頭皮に直接注入するAGA治療法です。
毛髪の成長因子を直接頭皮に送るので、脱毛からの回復効果が高く、短期間で回復できると言われています。
気になる生え際部分に注入すれば、狙った場所の発毛がうながせますね。
注入する成分は、クリニックごとに独自配合をした成長因子カクテルが用いられています。
上記でご紹介したミノキシジルやフィナステリドなども一緒に配合しているカクテルもありますよ。
育毛メソセラピーの費用は、1回あたり2万円~8万円が平均です。
クリニックごと、また、注入方法によっても異なります。
1ヶ月に1回ペースを半年続けるとしたら、12万円~60万円程度が目安となるでしょう。
HARG療法を受ける
HARG療法とは、人間の骨髄や脂肪のヒト幹細胞を利用したAGA治療法です。
再生医療の観点からヒト幹細胞の成長因子を頭皮に注入する方式は、上記の育毛メソセラピーと似ています。
ですが、HARG療法は日本医療毛髪再生研究会が認定した独自の治療法である点が異なります。
投与する成長因子も、プロステミクス社の毛髪用サイトカイン製剤であることが定められています。
施術するクリニックも、どこでも行なえるわけではなく、HARG療法認定クリニックでしか施術はできません。
正規に認定されている安心感が得られることも、HARG療法が指示されているポイントでしょう。
HARG療法の費用についても、日本医療毛髪再生研究会が料金を規定しています。
1回の施術で15万円、それを1ヶ月おきに4回~6回行ないますので、トータル金額は60万円~90万円となりますね。
AGA治療で生え際の後退はしっかり回復するの?
上記ではいろいろなAGA治療法を見ていきましたが、治療すれば生え際の毛髪は100%回復するのでしょうか?
残念ながら、それは100%とまでは断言できません。
回復する人もいれば、回復が見られない人もいます。
ここからは、実際にAGA治療を行なった人たちの意見を聞いてみましょう。
回復できた人、回復できなかった人、それぞれに思いがあるようです。
回復が見られた人
まずは回復がしっかりできた人の経験談から見ていきましょう。
嬉しい声が続々と届いていますよ。
私も昔同じ気持ちでした。もう治らないと思ってましたが、復活させています。M字は頭頂部より時間がかかりますが、復活できます。
それには、薬の力がやはり必要かと考えます。(略)ミノタブは頭頂部、M字部分に。デュタスはM字部分に有効と聞いていまうs。
上記の口コミを書いた人は、生え際の回復には時間がかかった模様ですね。
あきらめずに治療を続ければ回復に至ることができるとの実体験があるのは、本当に心強いですね!
ミノフィナM字消滅した!
もうハゲじゃない!
「ミノフィナ」とは、ミノキシジルとフィナステリドの2種類を合わせた造語です。
この人はミノキシジルとフィナステリドを併用して使っていたのですね。
生え際のM字部分も、ちゃんと毛髪が回復したようです。
ワイ早く治りたくてザガーロから使ったら
数ヶ月で止まったよ
上記の人は内服薬でAGA治療を行なっていた模様です。
内服薬治療では、比較的副作用のリスクが少なく価格も安いプロペシアからスタートするケースが多いようです。
ですが、少しでも早く効果を出したい人は、医師と相談した上でザガーロからはじめることもできます。
回復が見られなかった人
それでは次に、残念ながらAGA治療をしても回復できなかった人の話も見てみましょう。
回復できなかった人は、どんな感想を持ったのでしょうか。
薄毛の中でも前頭部の髪の回復が特に困難だといわれていますが、ぼくはあきらめたくないです。現在、プロペシアとリアップ5%で薄げ対策をして2ヶ月ほどたちますが改善がみられません。1、2年は我慢して使い続けようと思ってますが、M字はげが復活した例を見ないのでこのまま使い続けても髪が生えてくるのか心配になります。
前頭部、つまり生え際はやはり回復が困難だと、上記の人も考えているようです。
ですが、この人はまだ使用から2ヶ月しかたっていないんですね。
AGA治療の効果が出るまでには半年ほどかかると言われています。
あともう少し頑張れば、回復のきざしが見えてくるかもしれません。
プロペシアを飲みはじめて半年たちますが、なおるどころかM字が進行しています。半年は飲まないと効果が現れないと言いますがこのまま飲み続ければ本当に効果が現れるんでしようか?
上記の人はプロペシアを半年継続していますが、まだ効果が現れ出ないようですね。
これから回復していくのか、もしくは、他のAGA治療法に移行すべきなのか、見極めていく必要があるかもしれません。
赤ちゃん見てたらm字は生えにくいんだとよく分かる
前ハゲは何やっても無意味に感じるな
赤ちゃんの生え際も髪の毛がポワポワした薄毛ですから、そう思う気持ちは十分理解できます。
回復した人、回復しなかった人、双方の意見を聞いてみると、治療の効果は個人差があることがわかりますね。
治療開始のタイミングや、どんな治療法を選択するのかによっても結果が変わってきます。
【番外編】AGA治療だけじゃない!生え際を回復するためにできること
AGAによる脱毛を回復するには、クリニックなどで専門のAGA治療を受けなくてはいけないのでしょうか?
そんなことはありません!
AGA専門クリニックでの治療は確かに高い効果が期待できますが、セルフケアでもできる対処方法はたくさんあります。
まずは自宅でのセルフケアからはじめて、回復のきざしがあるかどうかを確認してみるのも良い手段です。
AGAは早期の対処が何よりも大切!クリニックに行くかどうかを悩む前に、すぐにでもできることから、まず始めるべきです。
ここからはAGAによる生え際のハゲを回復させるために、自分でできる対処法をご紹介しましょう。
育毛剤を使用する
生え際の髪の毛を育てるためには、頭皮の環境が健康的でなくてはなりません。
頭皮環境を整えるために、育毛剤を使用してみましょう。
育毛剤には直接的に発毛を促進させる効果はありませんが、頭皮環境が改善することで、発毛しやすくなるかもしれません。
副作用のリスクも少ないので、最初にチャレンジするには適切ですね。
おすすめの育毛剤を、男性向け・女性向けと分けてご紹介しましょう。
イクオスEXプラス
男性の生え際には、2019年にリニューアルされたばかりの育毛剤「イクオスEXプラス」が良いでしょう。
イクオスEXプラスは、124種と育毛剤業界でもトップの成分配合数を誇っている育毛剤です。
この豊富な配合成分には、5αリダクターゼの働きを抑制する効果が期待される以下の成分が含まれています。
- ビワ葉エキス
- オウゴンエキス
- ヒオウギ抽出液など
このように、AGA対策になる成分が複数配合されているんですね。
またAGA以外の薄毛の原因である、血行不良や頭皮環境の悪化などにもアプローチした成分も多数配合されています。
このようにイクオスEXプラスは、様々な薄毛に対処することが期待できますね。
また、育毛剤は医薬部外品なので副作用のリスクも低いです。
服用薬よりは気軽に始めることができると思いますので、気になる方はぜひ一度試してみてくださいね。
マイナチュレ
マイナチュレは女性向けの育毛剤です。
男性と女性では、脱毛のメカニズムが異なります。
同じ生え際付近の薄毛であっても、その原因や、薄毛の進行度合いも違ってきますよね。
だから、女性には女性専用の育毛剤がベターなのです。
マイナチュレは女性ならではの薄毛の悩みに答えるために作られた、頭皮にも髪にも優しい無添加の育毛剤です。
化学成分を一切排除した無添加のマイナチュレなら、肌の弱い女性でも、産前産後のママでも安心して使用できます。
さらっとした使い心地の良さも、女性に評価されているポイントです。
髪がベタつかないので、毎日のスタイリングにも影響しません。
頭皮マッサージをする
AGA治療にお金をかけたくない人でも、コストゼロでできる対策があります。
生え際の頭皮を柔らかくして血行を促進させるために、頭皮マッサージも有効な手段です。
もともと毛細血管の少ない生え際は、マッサージで血液の流れをできるだけ良くしてあげましょう。
毎日シャンプーをするときにマッサージをしてあげると、湯気で頭皮が温まっているのでやりやすいですよ。
毛穴の皮脂汚れもしっかり落せますので、一石二鳥です。
頭皮マッサージをするときには爪を立てず、指の腹で優しく揉みしだいてあげてください。
自分が気持ち良いと思えるくらいが、ちょうど良い力加減です。
生活習慣を改善する
普段の生活にだって、毛髪を回復させるためにできることはまだまだあります。
睡眠や食生活など、生活習慣の見直しを図りましょう。
健康的な生活習慣に改善することによって、頭皮環境が良くなり、発毛しやすくなります。
早寝早起きの規則正しい生活、そして、栄養バランスの取れた三食の食事。
適度な運動と、節酒、禁煙。ストレスを溜めないための解消方法を見つけること。
…全部をすぐに改めるのは、なかなか大変ですよね?
できるところから少しずつ、改善できるポイントを探しましょう。
千里の道も一歩から。少しずつの努力が、いつか生え際の回復につながります。
まとめ
今回は、AGAによって後退した生え際は回復することができるのかどうかについて解説しました。
頭部の中でも、特に生え際はAGAが進行しやすい部位です。
回復にもある程度の努力は必要になるでしょう。
ですが、適切な対処をすることで回復できた人も、たくさんいらっしゃいます!